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2018年1月22日
イスラエル

テルアビブ: ナチ政権下でエホバの証人が受けた迫害に関する展示会が開かれる

テルアビブ: ナチ政権下でエホバの証人が受けた迫害に関する展示会が開かれる

【テルアビブ】2017年11月26日から12月2日,エホバの証人がハタチャナという歴史的な施設で展示会を開きました。1700人ほどが訪れました。この展示会の目的は,ナチ政権下でエホバの証人が受けた迫害について知らせることでした。

展示の中には,ビデオや歴史的な写真に加え,強制収容所に入れられていたエホバの証人が作った囚人服もありました。目玉となったのは,ヨハネス・シュタイヤー(1908-1998年)が描いた「ブーヘンワルト・シリーズ」という27枚の水彩画です。シュタイヤーはエホバの証人で,10年に及ぶナチスの迫害を生き延びました。ブーヘンワルト,マウトハウゼン,ザクセンブルク,ザクセンハウゼンなど悪名高い強制収容所にも入れられました。1970年代に,写真や投獄中の生々しい記憶を頼りに水彩画のシリーズを完成させました。

見学者が,強制収容所に入れられていたエホバの証人の作った囚人服を見ている。

ヤイル・オーラン名誉教授

テルアビブでこのような展示を行なうことの意義について,イスラエル人の歴史家でイスラエル・オープン大学のヤイル・オーラン名誉教授はこう述べています。「特に高校生がこの展示を見るのは大切だと思います。エホバの証人についてほとんど知らないからです。多くのイスラエル人は,エホバの証人がどんな人たちで,ナチ時代にどんな経験をしたかを知りません」。

イスラエルのエホバの証人のスポークスマン,マウロ・トラパネーゼはこう述べています。「この展示を通して,ナチ時代のエホバの証人がどんな迫害を受けたかだけではなく,他のグループとどんな点で異なっていたかを知ってほしいと思いました。例えば,エホバの証人だけは,信仰を捨てれば強制収容所から出ることもできました。展示会に来てくださった多くの方は,そのことを知りませんでした。この展示によって,ほとんど知られていない大切な事実に光を当てることができました」。

ギデオン・グライフ教授

アウシュビッツの歴史の専門家であるギデオン・グライフ教授はこう述べています。「エホバの証人も,自分の信仰と良心を守るために大きな犠牲を払った立派な人たちだった」。

バチャ・ブルティン博士

ホロコーストの美術史家であるバチャ・ブルティン博士は展示会を見た後,こう述べました。「ナチ時代にエホバの証人が経験したことについて学ぶと,世界をより良い場所にするうえで役立つ価値観とはどんなものかが分かります」。

今回の展示物はこの展示会で見せるためだけに集められましたが,訪れた幾人かの教育関係者から,エホバの証人が経験したことに関する情報がさらに欲しいという依頼が寄せられました。

広報担当:

世界本部: David A. Semonian,広報オフィス,+1-845-524-3000

イスラエル: Mauro Trapanese,+972-54-568-1912

日本: 松永一樹,046-233-0005(+81-46-233-0005)