第49話
太陽が止まる
ヨシュアをごらんなさい。『太陽よ,止まれ』と言っています。すると太陽は止まったではありませんか。空のまん中で一日じゅう止まっています。エホバがそのようにされたのです。それにしても,ヨシュアはなぜ太陽がしずまないように願っているのか,それを調べてみましょう。
カナンの地の五人の悪い王がギベオンの人々をせめて来たので,ギベオンの人々は人をつかわして,ヨシュアに助けを求めました。『はやく来てください。わたしたちを救ってください。山地の王たちがそろって,あなたがたのしもべをせめて来ました』とその人は言います。
ヨシュアとそのすべての兵士はすぐに出かけて,ひと晩じゅう行軍します。かれらが,ギベオンに着くと,五人の王の兵士たちはおそれて,にげ出します。すると,エホバは空から大きなひょうを降らせます。ヨシュアの兵士によって殺されたよりも大勢の兵士が,ひょうに打たれて死にます。
ヨシュアは,太陽がまもなくしずむことに気づきました。暗くなれば,五人の悪い王の兵士たちがたくさんにげるでしょう。それでヨシュアはエホバに祈り,それから『太陽よ,止まれ』と言います。太陽がしずまないので,イスラエル人は勝つまで戦うことができます。
カナンには,そのほかにも,神の民をにくむ悪い王がたくさんいます。ヨシュアとその軍勢がカナンの31人の王を打ち破るには,六年ほどかかります。それが終わると,ヨシュアは,カナンの地を,まだ土地を必要としている部族に分配します。
長い年月がたち,ヨシュアはついに110歳で死にます。ヨシュアとその仲間が生きているあいだ,人々はエホバに従います。しかし,それらの良い人たちが死ぬと,人々は悪いことを行ないはじめて苦しみます。イスラエルの人たちが神の助けをほんとうに必要としたのは,そのような時です。