1. エホバの家か族ぞくが一いっ致ちしているのはなぜですか。

エホバの家か族ぞくの中なかにいられるのは，本ほん当とうに素す晴ばらしいことです。この家か族ぞくが平へい和わと一いっ致ちを楽たのしんでいるのはなぜでしょうか。1つの理り由ゆうは，エホバが定さだめた頭かしらという立たち場ばに敬けい意いを示しめすよう，家か族ぞく全ぜん員いんがいつも努ど力りょくしているからです。頭かしらという立たち場ばについての理り解かいが深ふかまるほど，一いっ致ちの絆きずなは強つよまります。

2. この記き事じではどんな点てんを学まなびますか。

² この記き事じでは，会かい衆しゅう内ないでの権けん限げんについて学まなびます。また，次つぎの点てんについても学まなびます。姉し妹まいたちにはどんな役やく割わりがありますか。兄きょう弟だいであれば誰だれもが姉し妹まいたちの頭かしらである，ということになりますか。長ちょう老ろうたちが兄きょう弟だい姉し妹まいに対たいして持もっている権けん限げんは，家か族ぞくの頭かしらが妻つまや子こ供どもに対たいして持もっている権けん限げんと同おなじですか。ではまず，姉し妹まいたちに対たいする正ただしい態たい度どについて考かんがえましょう。

3. どうすれば姉し妹まいたちに対たいする感かん謝しゃを深ふかめることができますか。

³ 会かい衆しゅうの姉し妹まいたちは，家か族ぞくのために一いっ生しょう懸けん命めい働はたらき，良よい知しらせを熱ねっ心しんに伝つたえ，仲なか間まを進すすんで支ささえています。私わたしたちはそうした姉し妹まいたちに感かん謝しゃしています。感かん謝しゃの気き持もちを深ふかめるために，エホバとイエスが姉し妹まいたちをどう見みているかを考かんがえましょう。女じょ性せいに対たいする使し徒とパウロの態たい度どからも学まなべます。

4. 聖せい書しょによると，エホバは女じょ性せいも男だん性せいも大たい切せつにしています。なぜそう言いえますか。

 ⁴ 聖せい書しょによると，エホバは女じょ性せいも男だん性せいも大たい切せつにしている。例たとえば1世せい紀きには，エホバは女じょ性せいにも男だん性せいにも聖せいなる力ちからを与あたえ，さまざまな言げん語ごで話はなすといった奇き跡せきを行おこなえるようにしました。（使し徒と 2:1-4，15-18）キリストと共ともに治おさめるよう聖せいなる力ちからによって選えらばれた人ひとたちの中なかには，男だん性せいだけでなく女じょ性せいもいます。（ガラ 3:26-29）地ち上じょうで永えい遠えんに生いきるという報むくいは，女じょ性せいにも男だん性せいにも与あたえられます。（啓けい 7:9，10，13-15）そして，良よい知しらせを伝つたえて教おしえる務つとめは，女じょ性せいと男だん性せいの両りょう方ほうに与あたえられています。（マタ 28:19，20）「使し徒との活かつ動どう」には，プリスキラという姉し妹まいのことが記き録ろくされています。プリスキラと夫おっとのアクラは，十じゅう分ぶんに教きょう育いくを受うけたアポロが聖せい書しょの教おしえをより正せい確かくに理り解かいできるように助たすけました。（使し徒と 18:24-26）

5. ルカ 10章しょう38，39，42節せつからすると，イエスが女じょ性せいの尊そん厳げんを認みとめていたと言いえるのはなぜですか。

⁵ イエスは女じょ性せいの尊そん厳げんを認みとめていた。パリサイ派はの人ひとたちは，女じょ性せいを下したに見みていたので，人ひと前まえで話はなし掛かけることはしませんでした。聖せい書しょについて女じょ性せいと話はなし合あうことなど，当とう然ぜんありませんでした。しかし，イエスはパリサイ派はに倣ならったりはしませんでした。弟で子したちと重じゅう要ような聖せい書しょの教おしえについて話はなし合あう時とき，女じょ性せいも参さん加かできるようにしました。 * （ルカ 10:38，39，42を読よむ。）また，伝でん道どう旅りょ行こうに一いっ緒しょに行いくことを許ゆるしました。（ルカ 8:1-3）さらに，自じ分ぶんが復ふっ活かつしたことを使し徒とたちに伝つたえるという重じゅう要ような務つとめを託たくすこともしました。（ヨハ 20:16-18）

6. 使し徒とパウロは女じょ性せいに対たいしてどのように敬けい意いを示しめしましたか。

⁶ 使し徒とパウロは女じょ性せいに敬けい意いを示しめした。パウロはテモテに，女じょ性せいに敬けい意いを示しめすことの大たい切せつさを教おしえました。「年ねん長ちょうの女じょ性せいには母はは親おやに対たいするように，若わかい女じょ性せいには姉あねや妹いもうとに対たいするように……接せっしてください」と言いいました。（テモ一いち 5:1，2）パウロは，テモテがクリスチャンとして成せい長ちょうできるようにいろいろと助たすけました。それでも，「聖せいなる書しょ物もつ」についてテモテに最さい初しょに教おしえたのはテモテの母はは親おやと祖そ母ぼだった，ということを認みとめていました。（テモ二に 1:5; 3:14，15）パウロは，ローマのクリスチャンに宛あてた手て紙がみの中なかで，姉し妹まいたちの名な前まえを挙あげてあいさつを送おくりました。姉し妹まいたちの奉ほう仕し者しゃとしての働はたらきに目めを留とめただけでなく，感かん謝しゃを言こと葉ばで伝つたえることもしたのです。（ロマ 16:1-4，6，12。フィリ 4:3）

7. これからどんなことを考かんがえますか。

⁷ ここまで考かんがえたことから分わかる通とおり，姉し妹まいたちが兄きょう弟だいたちより劣おとっているというのは聖せい書しょの教おしえではありません。愛あい情じょう深ぶかく寛かん大だいな姉し妹まいたちは会かい衆しゅうの宝たからです。長ちょう老ろうたちは，姉し妹まいたちが会かい衆しゅうの平へい和わと一いっ致ちに貢こう献けんしてくれていることに感かん謝しゃしています。では，エホバが姉し妹まいたちに特とく定ていの状じょう況きょうで頭あたまの覆おおいを着つけるよう求もとめているのはなぜでしょうか。兄きょう弟だいだけが長ちょう老ろうや援えん助じょ奉ほう仕し者しゃに任にん命めいされるということは，兄きょう弟だいであれば誰だれもが会かい衆しゅうの姉し妹まいたちの頭かしらである，ということになるのでしょうか。考かんがえてみましょう。

8. エフェソス 5章しょう23節せつからすると，兄きょう弟だいであれば誰だれもが姉し妹まいの頭かしらである，ということですか。

⁸ 兄きょう弟だいであれば誰だれもが会かい衆しゅうの姉し妹まいたちの頭かしら である，ということになりますか。そうではありません。姉し妹まいたちの頭かしらはキリストです。（エフェソス 5:23を読よむ。）家か族ぞくの中なかでは，夫おっとに妻つまに対たいする権けん限げんが与あたえられています。息子むすこは，バプテスマを受うけているとしても母はは親おやの頭かしらではありません。（エフェ 6:1，2）会かい衆しゅうでは，長ちょう老ろうたちに兄きょう弟だい姉し妹まいに対たいする権けん限げんが与あたえられていますが，それは限かぎられたものです。（テサ一いち 5:12。ヘブ 13:17）親おやと一いっ緒しょに住すんでいない独どく身しんの姉し妹まいについてはどうでしょうか。引ひき続つづき親おやに敬けい意いを示しめしますが，父ちち親おやはその姉し妹まいにとって頭かしらではありません。姉し妹まいは長ちょう老ろうにも敬けい意いを示しめしますが，長ちょう老ろうたちは姉し妹まいの頭かしらではありません。会かい衆しゅうでは，兄きょう弟だいにとっても姉し妹まいにとっても，頭かしらはイエス一人ひとりだけです。

9. 姉し妹まいたちが頭あたまの覆おおいを着つけるべき時ときがあるのはなぜですか。

⁹ 確たしかにエホバは，兄きょう弟だいたちを任にん命めいして会かい衆しゅうで教おしえることや崇すう拝はいの面めんで率そっ先せんするよう取とり決きめていますが，姉し妹まいたちにはそのような権けん限げんを与あたえていません。（テモ一いち 2:12）なぜでしょうか。イエスを男だん性せいの頭かしらとして定さだめたのと同おなじ理り由ゆうです。会かい衆しゅうの秩ちつ序じょを守まもるためです。本ほん来らいであれば兄きょう弟だいたちが行おこなうことを姉し妹まいが行おこなわなければならない場ば合あいには，エホバは頭あたまの覆おおいをすることを姉し妹まいに求もとめています。 * （コリ一いち 11:4-7）エホバは，姉し妹まいたちの尊そん厳げんを傷きずつけようとしているのではありません。ご自じ分ぶんが定さだめた頭かしらという立たち場ばに敬けい意いを示しめしてほしいと思おもっているのです。では次つぎに，家か族ぞくの頭かしらと長ちょう老ろうたちにはどんな権けん限げんが与あたえられているかを考かんがえましょう。

10. 長ちょう老ろうたちが会かい衆しゅうのために決きまりを作つくろうとすることがあるのは，なぜですか。

¹⁰ 長ちょう老ろうたちは，キリストを愛あいし，エホバとイエスから託たくされている「羊ひつじ」も愛あいしています。（ヨハ 21:15-17）良よい動どう機きから，自じ分ぶんを会かい衆しゅうの中なかで父ちち親おやのような存そん在ざいと考かんがえる長ちょう老ろうもいるかもしれません。家か族ぞくの頭かしらが家か族ぞくを守まもるために決きまりを作つくれるのであれば，長ちょう老ろうも神かみの羊ひつじを守まもるために決きまりを作つくれる，と考かんがえるのです。また，兄きょう弟だい姉し妹まいの中なかには，長ちょう老ろうたちを自じ分ぶんの頭かしらのように考かんがえて，長ちょう老ろうたちに代かわりに判はん断だんしてもらおうとする人ひともいるかもしれません。では，会かい衆しゅうの長ちょう老ろうたちには家か族ぞくの頭かしらと同おなじ権けん限げんが与あたえられていますか。

11. 家か族ぞくの頭かしらに与あたえられている権けん限げんと長ちょう老ろうに与あたえられている権けん限げんは，どんなところが似にていますか。

¹¹ 使し徒とパウロによると，家か族ぞくの頭かしらに与あたえられている権けん限げんと長ちょう老ろうに与あたえられている権けん限げんには似にている点てんがあります。（テモ一いち 3:4，5）エホバは妻つまや子こ供どもが家か族ぞくの頭かしらに従したがうことを望のぞんでいます。（コロ 3:20）そして，会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいが長ちょう老ろうたちに従したがうことも望のぞんでいます。一いっ方ぽう，エホバ が家か族ぞくの頭かしらと長ちょう老ろうたちに求もとめているのは，それぞれに託たくされた人ひとたちがエホバとの友ゆう情じょうを築きずけるように助たすけ，安あん心しん感かんを持もてるようにすることです。家か族ぞくの頭かしらが妻つまや子こ供どもを助たすけるように，長ちょう老ろうたちは大たい変へんな状じょう況きょうにある会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいを助たすけ，支ささえます。（ヤコ 2:15-17）さらにエホバは，長ちょう老ろうたちや家か族ぞくの頭かしらが会かい衆しゅうや家か族ぞくの中なかでエホバの基き準じゅんが大たい切せつにされるように見み守まもることを求もとめています。それと同どう時じに，聖せい書しょに「書かかれている事こと柄がらを越こえ」ないようにしてほしいとも思おもっています。（コリ一いち 4:6）

12-13. ローマ 7章しょう2節せつからすると，家か族ぞくの頭かしらに与あたえられている権けん限げんは長ちょう老ろうに与あたえられている権けん限げんとどのように違ちがいますか。

¹² しかし，長ちょう老ろうに与あたえられている権けん限げんと家か族ぞくの頭かしらに与あたえられている権けん限げんには，はっきりとした違ちがいもあります。エホバは長ちょう老ろうたちに，会かい衆しゅうの人ひとを裁さばき，罪つみを犯おかして悔くい改あらためない人ひとを会かい衆しゅうから除のぞく権けん限げんを与あたえています。（コリ一いち 5:11-13）

¹³ 一いっ方ぽう，エホバが家か族ぞくの頭かしらには与あたえているものの長ちょう老ろうには与あたえていない権けん限げんもあります。例たとえば家か族ぞくの頭かしらは，家か族ぞくのために決きまりを作つくってそれを守まもらせる権けん限げんを与あたえられています。（ローマ 7:2を読よむ。）それで，子こ供どものために門もん限げんを決きめることができます。また，子こ供どもがその決きまりを守まもらないなら罰ばつを与あたえることもできます。（エフェ 6:1）もちろん，家か族ぞくを愛あいする頭かしらは家いえの決きまりを作つくる前まえに妻つまに相そう談だんするでしょう。夫ふう婦ふは「一いっ体たい」だからです。 * （マタ 19:6）

14. （ア）マルコ 10章しょう45節せつによると，エホバがイエスを会かい衆しゅうの頭かしらとして任にん命めいしたのはなぜですか。（イ）統とう治ち体たいの役やく割わりは何なんですか。（「 統とう治ち体たいの役やく割わり」の囲かこみを参さん照しょう。）

¹⁴ エホバは，贖あがないによって会かい衆しゅうの一人ひとり一人ひとりの命いのちを買かい取とりました。（マルコ 10:45を読よむ。使し徒と 20:28。コリ一いち 15:21，22）それで，命いのちを贖あがないとして差さし出だしたイエスを会かい衆しゅうの頭かしらとして任にん命めいしました。私わたしたちの頭かしらであるイエスには，個こ々この人ひとや家か族ぞくや会かい衆しゅう全ぜん体たいの行こう動どうに関かんする決きまりを作つくり，それを守まもらせる権けん限げんがあります。（ガラ 6:2）しかし，イエスは決きまりを作つくるだけではなく，私わたしたち一人ひとり一人ひとりを養やしなって大たい切せつにします。（エフェ 5:29）

15-16. マーリー姉し妹まいとベンジャミン兄きょう弟だいの言こと葉ばから何なにを学まなべますか。

¹⁵ キリストは，姉し妹まいたちを世せ話わするよう兄きょう弟だいたちを任にん命めいしています。姉し妹まいたちは，そうした兄きょう弟だいたちの指し示じに従したがうことによって，キリストに敬けい意いを示しめすことができます。米べい国こくに住すむマーリー姉し妹まいはこう言いいます。「私わたしは，妻つままた会かい衆しゅうの姉し妹まいとしての自じ分ぶんの役やく割わりを本ほん当とうに大たい切せつに思おもっています。確たしかに，エホバが定さだめた頭かしらという立たち場ばに対たいする敬けい意いを深ふかめるには，努ど力りょくが必ひつ要ようです。でも，そうするのがすごく大たい変へんということはありません。夫おっとも会かい衆しゅうの兄きょう弟だいたちも，私わたしのことを大たい切せつにし，私わたしの働はたらきに感かん謝しゃしてくれるからです」。多おおくの姉し妹まいたちも同おなじように感かんじています。

¹⁶ 兄きょう弟だいたちは，姉し妹まいたちに敬けい意いを持もって接せっするなら，頭かしらという立たち場ばを正ただしく理り解かいしていることを示しめせます。英えい国こくに住すむベンジャミン兄きょう弟だいはこう言いいます。「集しゅう会かいでは，姉し妹まいたちのコメントからたくさんのことを学まなべます。聖せい書しょを学まなんだり宣せん教きょうを上じょう手ずに行おこなったりするためのアイデアも，すごく参さん考こうになります。姉し妹まいたちの働はたらきは本ほん当とうに貴き重ちょうだと思おもいます」。

17. 頭かしらという立たち場ばに敬けい意いを示しめすべきなのはなぜですか。

¹⁷ 会かい衆しゅうの全すべての人ひとが，男だん性せいも女じょ性せいも家か族ぞくの頭かしらも長ちょう老ろうたちも，頭かしらという立たち場ばを正ただしく理り解かいして敬けい意いを示しめすなら，会かい衆しゅうには平へい和わが行いき渡わたります。そして何なによりも，愛あい情じょう深ぶかい天てんのお父とうさんエホバへの賛さん美びとなるのです。（詩し 150:6）