神様には思いやりがありますか
人の造りから分かること
神様の思いやりについて聖書が教えていること
思いやり深い神様は,私たちが苦しむ姿を見たいとは思いません。昔のイスラエル人は,エジプトで過酷な奴隷生活に耐え,その後40年間も荒野で大変な暮らしをしました。聖書は「彼らが苦しんでいたどの時にも,神も苦しみを味わった」と述べています。(イザヤ 63:9)神様は,彼らの大変な状況に気づいていただけではありません。彼らの痛みを自分のことのように感じていました。「彼らの苦痛をよく知っている」と言っている通りです。(出エジプト記 3:7)また神様は,「あなたたちに触れる者たちは私の瞳に触れているのである」とも言っています。(ゼカリヤ 2:8)私たちがだれかに傷つけられるとき,神様もその痛みを感じてくれるのです。
自分は駄目だと感じて,神様から優しくしてもらう資格なんてないと思うことがあるかもしれません。でも聖書によると,「神は私たちの心より大きく,全てのことを知ってい」ます。(ヨハネ第一 3:19,20)神様は私たち以上に私たちのことを知っています。私たちの状況も考えも気持ちも全て分かっています。その上で,私たちのことを思いやってくれるのです。
神様は苦しむ人を助ける。私たちは神様からの慰めや知恵や支えを期待できる。
聖書の言葉
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「あなたが呼ぶと,エホバは答える。あなたが助けを求めて叫ぶと,『私はここにいる!』と言う」。イザヤ 58:9
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「エホバはこう宣言する。『私は,あなたたちのために自分が行おうとしていることをよく知っている。あなたたちに災いではなく平和をもたらし,良い将来と希望を与えたいと思っている。あなたたちが私を呼び,私のもとに来て祈る時,私は耳を傾ける』」。エレミヤ 29:11,12
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「私の涙をあなたの革袋に集めてください。あなたの書に記されている私の涙を」。詩編 56:8
神様は私たちを気にかけ,理解し,思いやってくださる
神様が思いやってくれることが分かると逆境に耐えやすくなります。マリアはこう言っています。
「息子はがんで2年間の闘病生活を送り,18歳で亡くなりました。私はとてもつらくて,人生は苦しくて不公平なものだと思いました。息子を助けてくれなかったエホバに怒りを感じていました。
6年後,会衆の優しくて思いやりのある友人に自分の気持ちを打ち明け,『エホバは私のことなんて愛していない』と言いました。友人は私の話を何時間もずっと聞いてくれました。それから,心に響く聖句を教えてくれました。ヨハネ第一 3章19,20節の『神は私たちの心より大きく,全てのことを知っている』という言葉です。そして,私の苦しみをエホバが分かっていることに気づかせてくれました。
それでも,怒りの気持ちはなかなか消えませんでした。そんな時に,詩編 94編19節の『心配事で圧倒されそうな時,あなたは私を安心させ,落ち着かせてくださった』という言葉を読みました。まるで私のために書かれた言葉のようでした! やっとつらい気持ちをエホバに話せるようになり,ほっとしました。エホバが祈りを聞いて理解してくれることが分かったんです」。
神様は私たちのことを理解し,思いやってくれます。何と心強いことでしょう。でも,苦しいことがこんなにたくさんあるのはなぜですか。何か悪いことをしたので,罰を受けているのでしょうか。神様は苦しみを全て終わらせるために何かしてくれますか。続く記事をご覧ください。