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デジタルツールの影響 Part 2 子供

デジタルツールの影響 Part 2 子供

デジタルツールに囲まれて育った子供たちは一般に“デジタルネイティブ”と呼ばれ,機器を上手に使いこなします。一方,“デジタル移民”の大人たちは機器の操作が子供たちほど上手ではありません。

でも,ネットを長時間使っている子供たちはこんなふうになりがちです。

  • デジタルツールに依存する

  • ネットいじめの加害者・被害者になる

  • ポルノ画像を目にする

知っておきたいこと

依存

インターネットアプリやゲームの中には,中毒になりやすいものがあります。それもそのはずです。「一緒にいてもスマホ」という本によると,「スマートフォンのアプリケーションは,私たちをスマートフォンに引き留めるようデザインされている」からです。 a アプリを使う時間が長くなるほど,広告を見る機会が増え,広告主の収益が上がる仕組みになっています。

考えてみよう うちの子はスマホを手放せなくなっている? 使い過ぎないようにするために親として何ができる?(エフェソス 5:15,16

ネットいじめ

一般にネット上では攻撃的になり,汚い言葉を使い,他の人の気持ちを考えなくなる傾向があります。それでネットいじめが起きやすくなっています。

「いいね!」の数やフォロワー数をとにかく増やしたいという気持ちが,行き過ぎた発言や投稿につながることがあります。SNSの投稿を見て,仲間外れにされたと感じる人もいます。例えば,仲のいい友達がみんな集まっているのに自分だけ呼ばれなかったことを知って,傷つくかもしれません。

考えてみよう うちの子はマナーを守ってインターネットを使っている?(エフェソス 4:31)友達の集まりに誘われなかったとき,傷ついてしまう?

ポルノ

ネット上では不適切なサイトやコンテンツに簡単にアクセスできてしまいます。親は有害なコンテンツをブロックするフィルタリング機能に限界があることを知っておくべきです。

セクスティングをすると法律に触れることもあります。セクスティングとは,性的に露骨な画像をスマホなどでやりとりすることです。国の法律や関係した人の年齢によっては,児童ポルノ頒布の罪に問われる場合もあります。

考えてみよう 子供が不適切な画像を見たり送ったりしないようにするために,親として何ができる?(エフェソス 5:3,4

何ができる?

子供を教える

“デジタルネイティブ”の子供たちはスマホやタブレットを上手に使いこなせるかもしれませんが,使い方のルールやマナーを教えてもらう必要があります。「最強の集中力」という本によると,子供がまだ適切に使えないうちにスマホを与えるのは「泳ぎ方を知らない子どもをプールに飛び込ませるようなもの」です。 b

聖書の言葉 「少年を彼の行くべき道に沿って育てよ。彼は年を取っても,それから離れない」。格言 22:6

やってみたいと思うものがありますか。ほかにもやってみたいことがあれば書きましょう。

  • ネットの正しい使い方やマナーについて子供と話し合う

  • 子供が仲間外れにされたと感じるときに,感情をうまくコントロールできるように助ける

  • 不適切なコンテンツをできる限りブロックする

  • 子供のスマホを時々チェックする

  • スマホの1日の使用時間を決める

  • 夜寝る時に子供にスマホを使わせない

  • 食事の時にはスマホを使わせない

a 「一緒にいてもスマホ SNSとFTF」,シェリー・タークル著,日暮 雅通訳,青土社発行。

b 「最強の集中力 本当にやりたいことに没頭する技術」,ニール・イヤール,ジュリー・リー著,野中 香方子訳,日経BP社発行。